「今すぐ使える!H8マイコン基板」なる本を購入し、取りあえず本の通りにセットアップを行ったが色々あったので、後に続く人のために注意点などを紹介しよう。

1.KPIT GNUツールチェーンのダウンロードについて。先にアクティベーションコードが届き、ユーザーネームとパスワードは何時間か後に届くことになっている。で、KPITのあるインドが平日の時にユーザーネームとパスワードの発行が行われるそうなので、場合によっては時間がかかる。イライラが募る…なんて人がいるかも?

2.あれれ?プロジェクトが見つからない?そうなのだ。本の付録にあるCD-ROMにはなぜかプロジェクトが入っていないのだ!この理由が分からず、CQ出版のサイトを覗いてみると、いつの間にか書いてあったのだ(おいおい)。これに気づかないとH8マイコンは難しいのだと躓いてしまう。CQ出版のサイトからダウンロードする必要がある。
最近、どの出版社もそうだけど本の付録であるCD-ROMの間違いって結構多いのね。

3.KPIT GNUツールチェーンのバージョンは本に書いてある物(9.03)よりも新しい(10.01)ので、セットアップしてもそのままビルドすると必ずエラーとなる。必ず、[Project][properties]を開き、[C/C++General]という項目の[Paths and symbols]にある[Includes]タグ及び[Library Paths]タグに、「C:\Program Files\KPIT Cummins\GNUH8v0903-ELF…」と書いてあるのがそれぞれ2か所あるはず。その「0903」を「10.01」に修正する。

4.前出のパス名を変更しても、まだダメだった。CYGWINはサポートされていないというメッセージが出てくるのだ。「C:\cygwin\bin\;」をOSの環境変数(パス)に追記すると、ようやっとOK!

ここにたどり着く前に、エクリプスで作業中何故か本のサンプルファイルが壊れてしまうなんていうトラブルもありましたわ。(^o^;)

で、更に調べてみると、ルネサスの開発環境であるHEWにKPIT GNUツールチェーンを使えば、無償でいけるらしいというのを知り、セットアップが面倒くさかったエクリプスを捨ててHEWに切り替えた。
SYSLAB Blogというブログが詳しく紹介していた。

KPITのサイトを覗くと、リストが出てくるので、[GNUH8 v10.01 Windows Tool Chain (ELF)][HEW 4.07-ntc for KPIT GNU Tools with Simulators](2010.3.22現在)をダウンロードして、それぞれインストール(先にKPIT GNUツールチェーンをインストールすること)。
後は、H8マイコン基板にMOTファイルを転送するFDTなるプログラムを付録のCD-ROMからインストールすればOK!KPITエクリプスなるエクリプスベースの開発環境もダウンロードできるようになっていたけれど、おいらの環境ではうまく動作しなかった(何でだ?)。

今回の本でこの件が紹介されていないのは、CQ出版側がルネサスに配慮したため、フリーウェアであるエクリプスとCYGWINを使うという面倒くさい作業をさせるよう紹介したのだろう(おいらはLinuxマシンもあるから、CYGWINなんぞ必要性は感じないのだ)。

ルネサスとしては、あくまでHEWで使えるCコンパイラはお試し版であるので買ってほしいに違いないはず。でもね、まともに買うと何十万円もするコンパイラなんて個人が好き好んで買うはずないじゃん。
PICマイコンや78Kを見習って、メーカー側からそれになりに使える開発環境を無償提供してもらいたいものだ。有償で販売したいのであれば、手が届く価格にしてほしい所。