
ねぇパパ、ニュースで「新技適制度」って見たけど、うちのWi-Fiルーターに関係あるの?
そんな疑問を持って、このページにたどり着いた方も多いのではないでしょうか。



制度の名前は難しそうですが、ポイントを押さえれば中身はシンプルです。
この記事では、第一級陸上無線技術士の資格を持つきのぴぃが、新技適制度をやさしく解説します。
制度の話だけでなく、これからルーターを選ぶときの判断軸まで具体的にお伝えします。
専門用語はそのつど噛み砕くので、ネットワーク機器にくわしくない方も安心して読み進めてくださいね。
【結論】新技適制度はこう変わる|まず3行で
まずは新技適制度の要点を、先に結論からお伝えします。
それぞれ順番に見ていきましょう。
ソフト更新で電波の質が変わっても技適番号の貼り替えが不要に(条件あり)
新技適制度の最大のポイントは、ソフトウェア更新への対応です。
これまでは、ファームウェア更新で周波数などの電波の質が変わると、新しい認証番号の取得が必要でした。
新制度では、認証番号にソフト名やバージョンを紐づけて管理し、条件を満たせば番号を変えずに更新できる方針です。
ここがポイント。番号の貼り替えや製品回収という手間をなくし、ソフト更新で機能を伸ばしやすくする狙いがあります。
対象は無線LANルーター・携帯電話基地局・Bluetooth機器など
新制度の対象として挙げられているのは、私たちの生活に身近な無線機器です。
報道によれば、無線LANルーターや携帯電話基地局、Bluetooth機器などが対象に含まれます。
とくに自宅のWi-Fiルーターが対象になる点は、多くの読者にとって関心が高いところでしょう。



えっ、うちのルーターも対象なんだ!てっきり業務用の機械だけかと思ってた。
運用開始は今年の夏ごろの見込み(現時点は骨子案・意見公募段階)
気になる時期ですが、運用開始は今年の夏ごろが見込まれています。
総務相の諮問機関である情報通信審議会の作業班が、昨年末に新制度の骨子をまとめました。
その後の意見公募を経て省令などを改正する見通しのため、現時点では確定ではない点に注意が必要です。



まだ最終決定の一歩手前なんだ。だから記事でも「見込み」として読んでほしいな。
制度の中身を理解するには、まず「技適」そのものを知るのが近道です。
そもそも「技適」とは?技適マークと証明番号の基礎
このセクションでは、新制度を理解する前提となる「技適」の基礎を整理します。
順番に解説していきます。
技適マーク(技術基準適合証明)が必要な理由
技適マークは、無線機器が電波法の技術基準を満たしている証です。
なぜ必要かというと、電波は有限の資源であり、勝手な電波が飛ぶと他の通信に干渉してしまうからです。
Wi-Fiルーターやスマホにマークがあるのはこのためで、基準に適合した機器だけが国内で使える仕組みになっています。



道路にルールがあるのと同じだよ。みんなが好き勝手に電波を出したら、通信がぐちゃぐちゃになるからね。
「技術基準適合証明」と「工事設計認証」の違い
技適には、大きく分けて2つの認証方法があります。
| 区分 | 確認する対象 |
| 技術基準適合証明 | 完成した無線設備を1台ずつ検査して基準への適合を確認する |
|---|---|
| 工事設計認証 | 設計と製造段階の品質管理が基準に適合しているかを認証する |
量産品の多くは、設計段階でまとめて認証する工事設計認証で対応しています。
この違いを知っておくと、今回の制度改正の意味が理解しやすくなります。
技適マークのない無線機器を使うとどうなる?
結論として、技適を受けていない無線機器の使用は電波法上の問題となり得ます。
海外通販などで手に入る一部の機器には、日本の技適マークがないものもあります。
国内で安心して使うなら、技適マーク付きの製品を選ぶのが基本だと覚えておきましょう。



安いからって海外製を勢いで買うのは、ちょっと立ち止まったほうがいいんだね。
基礎が分かったところで、これまでの制度の問題点を見ていきます。
これまでの問題点:ソフト更新で“電波の質”が変わると再認証が必要だった
このセクションでは、なぜ2026年に制度改正が必要になったのかを解説します。
専門家の視点も交えて見ていきましょう。
無線技術士が解説|なぜ周波数・出力が変わると認証し直しなのか
無線機器の認証は、出す電波の周波数や出力を前提に行われます。
なぜなら、これらが変われば他の電波への干渉の度合いも変わり、技術基準への適合性を確認し直す必要が出るからです。
ソフト更新でこうした電波の質が変わる場合、これまでは新たな認証番号の取得が前提でした。



電波の特性が変わるのは、別の機械に作り変えるのに近いんだ。だから改めて確認が要るんだよ。
メーカーは番号の貼り替え・場合により製品回収が必要だった
新しい番号を取れば、機器表示の更新も必要になります。
総務省の資料でも、製品回収による技適マークの貼り替えが必要となる可能性が課題として示されています。
これではメーカーの負担が大きく、ソフト更新による機能向上が進みにくいという問題がありました。
過去には認証と異なる電波を出す不適合事案も
制度を見直す背景には、過去の不適合事案もあります。
総務省の資料によると、認証時と異なる周波数や出力で電波を出すなどの事案が確認されています。
こうした事案はWi-FiやBluetooth、5Gといった規格で、多数の機器が関係する傾向があるとされます。
無線設備の認証制度の概要と現状(事務局資料)
出典:総務省
こうした課題を踏まえて、新技適制度の中身を詳しく見ていきます。
新技適制度のポイントを詳しく|何がどう変わるのか
ここからは、新制度の中身を4つのポイントに分けて解説します。
現行制度との違いも表で確認しましょう。
| 項目 | これまで | 新制度(方針案) |
| ソフト更新時 | 新たな認証番号の取得が前提 | 条件を満たせば番号変更が不要 |
|---|---|---|
| 番号の管理 | 番号単位で管理 | ソフト名・バージョンを紐づけて管理 |
| 利用者の手間 | 回収・貼り替えの可能性 | 買い替えずに機能向上を受けやすい |
証明番号にソフト名・バージョンを紐づけて管理する仕組み
新制度の核は、番号の「管理方法」を変える点にあります。
具体的には、認証番号にソフト名やバージョン情報を紐づけて管理する考え方が示されています。
これにより、番号を変えずにソフト更新を可能にする方針です。
番号を変えずにソフト更新できる「条件」と対象機器の考え方
ただし、すべての機器が無条件で対象になるわけではありません。
意図しない電波法違反を避けるため、仕組みを適用できる無線設備の種別などをあらかじめ規定するのが適当とされています。
つまり、対象機器と条件をあらかじめ決めたうえで運用する設計になっています。



なんでもOKじゃなくて、ちゃんと線引きをするってことね。
現時点では、「無線LANおよびBluetooth」「携帯無線通信を行う無線局等」に限られています。
技適マーク表示が難しいケースへの対応は引き続き検討中
もうひとつ知っておきたいのが、マーク表示の話です。
機器の小型化などでマーク表示が難しいケースへの対応は、引き続き検討中とされています。
あくまで番号の管理方法の見直しが中心であり、技適マーク制度そのものの廃止ではない点は押さえておきましょう。
オープンRAN/vRANなど“無線のソフト化”が背景にある
制度改正の背景には、通信業界の技術トレンドもあります。
複数メーカーの機器を組み合わせるオープンRANや、基地局を仮想化するvRANなど、無線のソフト化が進んでいます。
ソフトで機能を更新する時代に合わせ、認証制度も柔軟にする必要が出てきたわけです。



機械そのものよりソフトで進化する時代だからね。制度もそれに追いつこうとしているんだ。
では、私たち利用者にはどんな影響があるのでしょうか。
私たち利用者への影響は?手続き・買い替えは必要?
このセクションでは、制度改正が私たちの生活にどう関わるかを整理します。
順に確認していきます。
基本的に利用者側の新たな手続きは不要
結論から言うと、利用者が新たに何か手続きをする必要は基本的にありません。
制度の見直しは、おもにメーカー側の認証手続きに関わる話だからです。
手持ちのルーターを慌てて買い替える必要もない、と冷静に受け止めて大丈夫です。



よかった。急いで何かしなきゃいけないわけじゃないのね。
メリット:買い替えなしで機能アップを受けられる方向へ
利用者にとってのメリットは、機能向上の受けやすさです。
報道では、バージョンアップした機能を買い替えなしで使えるメリットが生じるとされています。
つまりソフト更新で“育つ”機器の価値が、これまで以上に高まっていく流れです。
注意:制度はまだ確定ではない(意見公募〜省令改正のスケジュール)
一方で、忘れてはいけない注意点があります。
新制度は骨子案がまとまった段階で、意見公募を経て省令などを改正する見通しです。
細かな条件は今後固まるため、最終的な内容は変わる可能性がある点を押さえておきましょう。
「技適マーク」新制度、運用開始時期や対象機器に関する報道
出典:日本経済新聞
ここからは、この流れを踏まえたルーターの選び方を解説します。
だからこそ重要|“ファームウェア更新で長く使える”無線LANルーターの選び方
新制度の流れを踏まえると、ルーター選びの軸も見えてきます。
4つの視点で具体的に見ていきましょう。
選び方1:ファーム更新サポートが続く新しめのモデルを選ぶ
もっとも重視したいのが、ファームウェア更新サポートの長さです。
サポートが終わると更新が止まり、脆弱性が見つかっても修正されないリスクが生じます。
長く使う前提なら、発売日が新しめのモデルを選ぶほうが更新の恩恵を受けやすくなります。



更新が続く機種を選ぶのは、安全面でも大事なんだよ。
選び方2:周波数帯構成(トライバンド・6GHz)とMLO対応を見る
Wi-Fi 7の実力は、周波数帯の構成で大きく変わります。
2.4GHz・5GHz・6GHzの3つを使えるトライバンドは、干渉に強く安定しやすいのが特徴です。
複数の帯域を束ねて使うMLO(マルチリンクオペレーション)対応かどうかも、選ぶ際の重要な基準になります。
選び方3:有線ポート速度と設置環境(戸建て/マンション)で選ぶ
見落としがちですが、有線ポートの速度も要チェックです。
高速な光回線を契約しても、ポートが1Gbpsまでだと速度を活かしきれない場合があります。
戸建てか集合住宅か、接続台数はどれくらいかなど、設置環境に合わせて選ぶのがコツです。
Wi-Fi 7とWi-Fi 6、今買うならどっち?
結論として、長く使う前提なら新しめのWi-Fi 7が有利です。
| 規格 | 特徴 | 向いている人 |
| Wi-Fi 7 | MLO対応で安定性が高く、長く使いやすい | 数年使う前提で快適さを求める人 |
|---|---|---|
| Wi-Fi 6 | 価格がこなれており選択肢が豊富 | とにかく費用を抑えたい人 |
更新で長く使う流れを考えると、新しい規格を選ぶ価値は十分にあります。
それでは、具体的なおすすめモデルを比較していきましょう。
【比較表】ファーム更新で長く使えるWi-Fi 7ルーターおすすめ3選
ここでは、価格帯の異なる3モデルを公式スペックで比較します。
まずは一覧表で全体像をつかみましょう。
| 製品名 | 位置づけ | 周波数帯(6GHz) | 最大通信速度 | MLO | 購入 |
| TP-Link Archer BE3600 | エントリー(コスパ重視) | デュアルバンド(6GHz非対応) | 5GHz 2882+2.4GHz 688Mbps(合計約3.6Gbps) | 対応 | 価格を見る |
|---|---|---|---|---|---|
| バッファロー WXR18000BE10P | フラッグシップ | トライバンド(6GHz対応) | 6GHz 11529+5GHz 5764+2.4GHz 688Mbps(合計約18Gbps) | 対応 | 価格を見る |
価格は変動するため、最新の金額は各リンク先でご確認ください。
エントリー:TP-Link Archer BE3600(コスパ重視のデュアルバンド)
Archer BE3600は、手頃な価格でWi-Fi 7に触れられるデュアルバンドモデルです。
5GHzで最大2882Mbps、2.4GHzで最大688Mbpsの合計約3.6Gbpsに対応し、MLOやEasyMeshも使えます。
発表時点の参考価格は14,080円で、初めてのWi-Fi 7として選びやすい一台です。
注意点。6GHz帯には非対応のため、最高クラスの速度や混雑回避を求める用途には物足りない場合があります。
ハイエンド:バッファロー WXR18000BE10P(国内初Wi-Fi CERTIFIED 7取得フラッグシップ)
WXR18000BE10Pは、国内メーカー初の「Wi-Fi CERTIFIED 7」を取得したフラッグシップ機です。
6GHzで最大11529Mbps、5GHzで5764Mbps、2.4GHzで688Mbpsの合計約18Gbpsに対応します。
最大10Gbpsの有線ポートも備え、高速回線と最高性能を求める人に向いた一台です。
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次に、あなたに合うモデルをタイプ別に整理します。
新技適制度のメリット・デメリット(注意点)
このセクションでは、新制度の良い面と注意したい面を整理します。
両面をフラットに見ていきましょう。
メリット:買い替えずに機能が育ち、長く使いやすい
最大のメリットは、買い替えずに機能向上を受けやすくなる点です。
番号の貼り替えという壁が下がれば、メーカーもソフト更新で機能を伸ばしやすくなります。
結果として、一台を長く使うという選択が、これまでより現実的になっていきます。
デメリット・注意点:適用条件と確定前という前提
一方で、過度な期待は禁物です。
仕組みが適用される機器の種別や条件はあらかじめ規定される方向で、すべての更新が対象になるとは限りません。
制度自体も意見公募を経て固まるため、細部は今後変わる可能性があります。
変わらないこと:技適マーク付きの機器を選ぶ基本
制度が変わっても、安全な機器選びの基本は変わりません。
国内で使う無線機器は、技適マーク付きの製品から選ぶのが引き続き原則です。
この前提を踏まえたうえで、更新サポートの長いモデルを選ぶと安心して長く使えます。



制度の便利さに乗りつつ、土台の基本は外さない。これが賢い選び方だよ。
それでは、タイプ別のおすすめを見ていきましょう。
タイプ別の選び方|あなたに合うのはどれ?
このセクションでは、使い方ごとにおすすめを整理します。
早見表でも確認できるようにしています。
| タイプ | おすすめモデル |
| コスパ重視・少人数 | TP-Link Archer BE3600 |
|---|---|
| 10G回線・最高性能 | バッファロー WXR18000BE10P |
コスパ重視・一人暮らし〜2人世帯
費用を抑えてWi-Fi 7を試したい方には、Archer BE3600が向いています。
接続台数が少ない環境なら、デュアルバンドでも快適に使えるケースが多いからです。
合計約3.6Gbpsの性能があり、入門機としての完成度が高い点も魅力です。
10Gネット回線・最高性能を求めるヘビーユーザー
性能を最優先するなら、フラッグシップのWXR18000BE10Pが候補です。
合計約18Gbpsの性能と最大10Gbpsの有線ポートで、高速回線を活かしきれます。
大容量データの送受信が多い人ほど、投資する価値を感じやすいモデルです。



用途がはっきりすると、どれを選べばいいか一気にわかりやすくなるね。
買い替えが向いている人・向いていない人
最後に、買い替えの向き不向きを整理します。
古い規格を数年使っている人や、接続が不安定な人は買い替えのメリットが大きいでしょう。
一方、最近Wi-Fi 6機を購入したばかりの人は、急いで買い替える必要は薄いと言えます。
よくある質問(FAQ)
新技適制度とルーター選びについて、読者から多い疑問をまとめました。
新技適制度はいつから始まりますか?
骨子案がまとまり、意見公募を経て今年の夏ごろに省令などを改正し運用開始する見込みです。
現時点では確定ではないため、最終的な内容は変わる可能性があります。
私の機器で手続きや買い替えは必要ですか?
利用者側の新たな手続きは基本的に不要です。
おもにメーカーの認証手続きに関わる見直しのため、手持ちの機器を慌てて買い替える必要もありません。
技適マーク自体はなくなるのですか?
廃止ではありません。
今回は認証番号の管理方法の見直しが中心です。
マーク表示が難しいケースへの対応は、別途検討が続けられています。
技術基準適合証明と工事設計認証の違いは何ですか?
完成した機器を1台ずつ検査するのが技術基準適合証明です。
設計と製造段階の品質管理をまとめて認証するのが工事設計認証で、量産品の多くで使われています。
技適マークのない海外製ルーターを使うとどうなりますか?
技適を受けていない無線機器の使用は、電波法上の問題となり得ます。
国内で使うなら、技適マーク付きの製品を選ぶのが基本です。
関連する情報は、当サイトのガジェット記事一覧でも紹介する予定です。
まとめ|新技適制度を正しく理解して、長く使えるルーターを選ぼう
新技適制度は、ソフト更新で電波の質が変わっても、条件を満たせば技適番号の貼り替えが不要になる見直しです。
利用者に新たな手続きは基本不要で、買い替えずに機能向上を受けやすくなる方向に進みます。
これから買い替えるなら、ファーム更新で長く使えるWi-Fi 7ルーターが有力な選択肢です。
まずは気になるモデルの最新価格とレビューをチェックして、あなたの環境に合う一台を見つけてくださいね。
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制度の一次情報は、総務省 電波利用ポータルもあわせてご確認ください。








