PICkit4の性能比較 前モデルPICkit3との違いは?

Microchip Technology社が提供するMPLAB PICkit4は、前モデルのPICkit3を超える高性能なデバッガ/プログラマとして注目を集めています。

洗練されたデザイン、高速なプログラミング能力、そして多彩なインターフェースのサポートなど、その特長は多岐にわたっています。

この記事では、電子工作プログラミングに最適なPICkit4の基本的な概要から、PICkit3との違い、そして具体的な使用方法まで、詳しく解説するので、ぜひご一読を。

目次

PICkit3とPICkit4の違い

PICkit3とPICkit4の間には、いくつかの大きな違いがあり、この章では、それらの違いを詳細に比較・解説しています。

ステータス表示の変更

ユーザーがステータスをより直感的に確認できるようにするためPICkit4では、ステータス表示がLEDから発光部に変更されています。

PICkit4の表面の斜めに取り付けられた発光部は、ステータスに合わせて青や紫などの色で光る。PICkit3と比べると、近未来的なデザインであることが分かります。

microSDカードスロットの追加

ユーザーが外部ストレージとしてmicroSDカードを使用するニーズが高まっているためPICkit4には、データの保存や転送を便利にするmicroSDカードスロットが新たに搭載されました。

MPLAB XからPICkit4に転送されたhexファイルは、本体側面のSDカードスロット内のmicroSDカードに保存される。後述するProgrammer-to-Go機能を更に便利に扱えるようになっています。

Programmer-to-Go(PTG)機能

外出先でも簡単にプログラミングを行いたいユーザーのためPICkit4には、パソコンがなくてもプログラミングが可能なPTG機能が搭載されています。

PTG機能を使用すると、ターゲットボードから供給される電力で駆動し、表面のロゴの部分を押すだけでプログラムが転送されて書き込まれるようになります。

プログラミング速度の向上

高速なプログラミングにより、ユーザーの作業効率を大幅に向上させるためPICkit4のプログラミング速度は、従来モデルと比較して約5倍向上しました。

PICkit3と比べても、大規模のプログラムは短時間で書き込みが可能となっています。

インターフェースのサポート

さまざまなデバイスやアプリケーションに対応するためPICkit4は、4線式JTAGやシリアルワイヤデバッグなど、多彩なインターフェースをサポート。

また、従来の2線式JTAGやICSPとの後方互換性も保持しています。

MPLAB PICkit4のメリット・デメリットは?

MPLAB PICkit4は、Microchip Technology社が提供する最新のデバッガ/プログラマであり、この章では、PICkit4が持つメリット・デメリットについて詳しく解説しています。

メリットデメリット
デバッガ・プログラマーとして使える。
スタンドアローンでProgrammer-to-Go(PTG)機能が使える。
PICkit3よりもプログラミング速度が向上している。
Pickit3よりも高価になってしまった。
ICDより低速。
ROM焼きに使えなくなった。

デバッガ・プログラマーとして
使える

スティック型であるPICkit4ですが、コンパクトでありながらも、デバッガー/プログラマーとして使用することが可能となっています。

広範囲のターゲット電圧に対応できるようになり、PIC用のアイテムにして、コスパがよい最強のデバッガー/プログラマーと言えます。

スタンドアローンでPTG機能が
使える

PTG機能は、PC環境がなくても、PICマイコンに書き込みができるので、ICD3よりも低速であっても前モデルのPICkit3は生産現場で重宝がられていました。

PICkit4発売当初は、残念ながらProgrammer-to-Go(PTG)機能の実装が間に合わず、PTG機能が使えるPICkit3よりも劣っている印象を受けていました。

しかし、改良され、ようやっとPTG機能が使えるようになると、PICキt4も真価が発揮できるように。

PICkit3ではPTG機能のスイッチが出ていましたが、PICkit4ではスイッチが隠れて、スタイリッシュになりました。

PICkit3では1種類のプログラムしか入れておけず、不便な面もありましたが、PICkit4では前出した通りmicroSDカードスロットが搭載されているので、別のプログラムを入れておくことが可能となっています(後述する方法で同じmicroSDカードに、違うプログラムを同居させることが可能です)。

生産現場の用途に即した便利機能と言えます。

PICkit3よりも
プログラミング速度が向上!

PICkit3と比べて、なんと5倍もプログラミング速度が向上

体感上でも、PICkit3よりも速いのが感じられます。PTG機能でも、高速化の恩恵を受けています。

PICkit3よりも高価に

PTG機能が使えなかったPICkit4は割高感が否めませんでしたが、PTG機能が使えるようになり、コスト相応となりました。

しかし、コロナ禍となり、半導体の価格が上がったため、それに伴い、さらに高価なものになってしまいました。

そうはいっても、ICDよりも安価であるのは間違いありません。

ICDよりも低速

PICkit4はPICkit3の5倍速く、同じ時期に発売されたICD4は前モデルICD3よりも2倍速くなったといいます。

しかし、実際の速度云々というデータがメーカーであるMicrochipから提供されていませんので、厳密にどうなのかは分かりませんが、旧機種であるICD3とPICkit4を比較した限りでは、体感上はICD3の方が早いように思います。

初めてプログラミングする場合、PICkitシリーズは必ずファームウェアを読み込みに行きます。その時間が結構掛かるのです。

同じプログラムを2回目以降書き込みすると、ファームウェアを見に行かなくなる分、若干短縮されますが、やはりICD3の方が速く感じます。

PICkitはどちらかといえば、時間が掛かっても許されるホビー用としての位置づけなのでしょう。

ROM焼きに使えなくなった

PICkit3では、PCアプリ上でマイコンプログラマーの機能を流用して、便利にROM焼きをすることもできました。

しかし、PICkit4となった途端、マイコンプログラマーがROMに対応しなくなり、ROM焼きが一切できなくなったのです。

ROMを使う電子工作の場合には、ROMライターを別途用意しなければならなくなり、不便極まりないです。

MPLAB PICkit4とは?

MPLAB PICkit4の概要

MPLAB PICkit4は、PICkit3の後継として登場したデバッガ/プログラマである。 Microchip Technology社は、前モデルのPICkit3の成功を受けて、さらに高機能なデバイスを求めるユーザーのニーズに応えるためにPICkit4を開発した。

より洗練されたデザインとなっており、使い勝手を追求した形状となっている。多くの新機能が追加され、前モデルよりも高性能である。

PICkit4の主な特長

PICkit4は、高速なプログラミングや広範囲のターゲット電圧対応など、多くの特長を持っている。ユーザーの作業効率を向上させるため、さまざまな特長が搭載されている。

プログラミング速度: 従来モデルと比較して約5倍の高速プログラミングが可能。
ターゲット電圧: 1.2Vから5.5Vまでの広範囲に対応。

MPLAB PICkit4の使用方法

MPLAB PICkit4を最大限に活用するための使用方法を、この章で詳しく解説しています。

接続方法

ユーザーが迅速に開発を開始できるように設計されているためPICkit4の接続は非常にシンプルです。

パソコンとはUSB2.0で接続し、ターゲットボードとは8ピンのシングルインラインヘッダで接続します。

プログラミング/デバッグの手順

MPLAB XのGUIを使用することで、直感的な操作が可能であるためPICkit4を使用したプログラミングやデバッグの手順は、初心者でも簡単に行えます。

GUI上でのシンプルな操作だけで、PICやdsPICのプログラミング/デバッグが行えるのです。

MPLAB X IDEとの連携

一貫した開発環境を提供することで、ユーザーの作業効率を向上させるため。PICkit4は、MPLAB X IDEとのシームレスな連携が可能となっています。

MPLAB X IDEのバージョンv4.15以上との連携がサポートされており、無償でダウンロードできます。

MPLAB PICkit4の対応デバイス

MPLAB PICkit4がどのようなデバイスをサポートしているのか、この章で詳しく解説します。

サポートしているプログラミング速度

最適な速度でのプログラミングを実現するためPICkit4は、デバイスがサポートしている最大プログラミング速度に自動的に設定されます。

デバイスによっては、高速なプログラミングが可能となります。

ターゲット電圧の範囲

多様なデバイスやアプリケーションに適応するためPICkit4は、1.2Vから5.5Vまでの広範囲な電圧に対応。

1.2Vといった低電圧のデバイスから、5.5Vまでの高電圧のデバイスまで、幅広くサポートしています。

電力供給と消費について

ユーザーのさまざまな環境やニーズに応えるためPICkit4は、外部電源が不要なUSB供給から、ターゲットからの給電まで対応。

ターゲットからの電流消費は最小限(100μA未満)となっています。

MPLAB PICkit4についてのQ&A

MPLAB PICkit4のデザインにはどのような特徴がある?

MPLAB PICkit4は、前モデルであるPICkit3と比較して、より洗練されたデザインとなっています。
ユーザーがより快適に操作できるように使い勝手を追求した形状に変更されました。

MPLAB PICkit4でのプログラミング速度の向上の具体的な効果は何?

PICkit4のプログラミング速度は、従来モデルと比較して約5倍向上しています。
この高速化により、大容量のプログラムでも短時間での書き込みが可能となり、ユーザーの作業効率が大幅に向上します。

MPLAB PICkit4の新機能「Programmer-to-Go(PTG)機能」のメリットは?

Programmer-to-Go(PTG)機能は、パソコンがなくてもプログラミングが可能となっており、この機能のおかげで、外出先やフィールドでの作業時にも簡単にプログラミングを行うことができるようになります。
具体的には、ターゲットボードから供給される電力で駆動し、表面のロゴを押すだけでプログラムが転送されて書き込まれるという利便性があります。
SDカードにいくつものプログラムを入れることができ、書き込まれているconf.ptgというファイルに書かれているファイル名を変更すれば、プログラムを切り替えることも可能です。

MPLAB PICkit4は どんなユーザーにおすすめか?

使いやすさと高機能を兼ね備えているため PICkit4は、初心者から上級者まで、幅広いユーザーにおすすめです。

初心者は直感的なGUIでの操作を、上級者は高度なプログラミングやデバッグを行うことができるようになっています。

また、ICD4よりも低速であるデメリットを無視して、生産現場でのファームウェア書き込みにも便利に対応することが可能です。

幅広いマイクロコントローラに対応しており、将来性も高く、PICマイコンやdsPIC、AVRなどの開発を行う人には、ぜひお勧めです!

\スタンドアローンでも使える無敵のPICKIT4/

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