
「第二種電気工事士の技能試験、候補問題が13問もあるけど、全部やらないとダメ?難しいのはどれ?」
技能試験は事前に13問の候補が公表され、その中から本番で1問が出ます。数が多くて身構えますよね。



でも大丈夫。実際に受験して合格した私が、候補問題13問の全体像・共通する作業・難易度に差が出るポイント・対策を、攻略の地図としてまとめます。
学科も含めた全体の勉強法は、第二種電気工事士 独学の勉強法(別記事)にまとめています。




記事を書いた人
【きのぴぃ】
- CB免許廃止前にサイタマAD720/AE215のコールサインを取得。〇〇年にわたり細々と無線活動中。
- 電気工事士・第一級陸上無線技術士などの資格を持ち、電気・無線が得意です。
- 電波新聞社 月刊「ラジオの製作」元ライター フリーライセンス無線を主軸にガジェット記事を執筆
- 電波新聞社 アマチュア無線受験マニュアル企画記事担当
- マガジンランド 月刊「Let’s HAMing」元ライター
技能試験の候補問題13問とは(No.1〜13から1問・40分)


第二種電気工事士の技能試験では、毎年13問(No.1〜No.13)の候補問題が事前に公表されます。
本番では、この13問のなかから1問が出題され、実際に配線作業を行います。
あらかじめ「何が出るか」の候補が分かっているのが、この試験の大きな特徴です。
試験時間は40分・欠陥1つで不合格
試験時間は40分です。
この時間内に、複線図を頭で組み立て、電線を加工し、器具に結線して、1つの作品を完成させます。
そして合否の基準が重要で、「欠陥」が1つでもあると不合格になります。
昔あった「軽微な欠陥は3つまでセーフ」という基準はすでに廃止されています。
時間内に、欠陥ゼロで完成させる——これが技能試験のゴールです。



候補が13問と分かっているから、事前に全部練習できる。逆に言えば「準備した人が受かる」試験だよ。
13問に共通して問われる「基本作業」


13問は一見バラバラに見えますが、共通して問われる基本作業があります。
どの問題が出ても必ず使う技術なので、ここを最優先で固めます。
- 複線図を書く…単線図から複線図に起こす。すべての土台
- ランプレセプタクル・引掛シーリングの結線…輪づくりや被覆のむき方の基本
- 連用取付枠への器具付け…スイッチ・コンセント・パイロットランプの取り付け
- リングスリーブ圧着…刻印(○・小・中)の使い分け
- 差込形コネクタ…差し込み不足に注意
- 電線の色別・極性…接地側・非接地側の取り違えは欠陥に直結
これらは全13問で繰り返し出てくるので、どの問題を練習しても自然と鍛えられます。
まずはこの基本作業を、正確に・速くできるようにするのが第一歩です。
難易度に差が出る「要素」を知る


候補問題の難易度は、その問題に「どんな要素が入っているか」で変わります。
時間がかかったり、欠陥が出やすかったりするのは、たとえば次のような要素です。
- 3路・4路スイッチ…階段の照明などの切替回路。複線図が複雑になり、配線を間違えやすい
- 端子台…配電盤・自動点滅器・タイムスイッチ・リモコンリレーなどの「代用」として登場。結線の指定を読み解く必要がある
- 金属管(ねじなし電線管)・PF管…管の加工やボンド線、ボックスとの接続で手間と時間がかかる
- アウトレットボックス…ゴムブッシングの処理や、ボックス内での結線が増える
- パイロットランプ…常時点灯・同時点滅・異時点滅で配線が変わる。仕組みの理解が必要
ざっくり言うと、端子台や金属管・PF管が入っている問題は、時間がかかりやすい傾向があります。
ただし、どのNo.にどの要素が入るかは年によって変わるので、「No.◯が難しい」と番号で覚えるのではなく、「この要素が来たら時間がかかる」と要素で押さえるのがおすすめです。
その年の具体的な候補問題は、公式の公表資料で必ず確認してください。
候補問題13問の対策(全部やるべき?)


よくある質問が「13問すべて練習すべきか」です。
結論から言うと、最終的には全13問を作れるようにしておくのが安全です。



本番でどれが出るかは選べないので、苦手を残すとそこを引いたときに詰みます。
とはいえ、いきなり全部を完璧にする必要はありません。
次の順で進めるとラクです。
①まず全13問の複線図を書けるようにする
作業の前に、13問すべての複線図をスラスラ書ける状態を作ります。
複線図さえ正確に書ければ、あとは手を動かすだけ。
紙とペンがあればどこでも練習できるので、通勤中などのスキマ時間にも進められます。
②全13問を「実際に作る」+時間を計る
複線図が書けたら、工具と練習用材料を使って実際に13問を作ります。
頭で分かっていても、手が時間内に動かなければ受かりません。



必ず40分の制限時間を計って、本番と同じ緊張感で練習しましょう。
1周目は時間オーバーで当然。2周目、3周目と繰り返すうちに、余裕を持って完成できるようになります。
③「欠陥ゼロ」を自己チェックで体に入れる
作ったら終わりにせず、自分の作品を欠陥基準で厳しくチェックします。
心線の傷、被覆のむき過ぎ・不足、圧着の刻印、極性、寸法——欠陥になりやすい箇所を毎回確認する癖をつけると、本番での取りこぼしが激減します。
最新の欠陥の判断基準は公式資料で確認しておきましょう。



複線図(全13問)→ 実際に作る → 自己チェック。この3ステップを回した人が、本番で落ち着けるんだ。
使う教材(候補問題の解説本・練習材料セット)
候補問題の対策には、次の2つを用意します。
- 候補問題13問の解説本…各問の複線図と作業手順、注意点が載っているもの。1冊を軸にする
- 練習用の材料セット…電線・器具のセット。候補問題を2〜3周作れる量を選ぶと安心
材料はケチると練習量が足りず、本番で欠陥を出す原因になります。
ここは合格への投資と考えて、しっかり用意しましょう。
なお、そろえる工具については、第二種電気工事士 技能試験の工具はこれで足りる(落とし穴も解説)で詳しくまとめています。


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技能試験の候補問題のよくある質問
候補問題は毎年変わる?
候補問題(No.1〜13)は年度ごとに公表され、内容が見直されることがあります。数は13問で安定していますが、各問の配線図はその年のものを公式で確認してください。古い年度の問題で練習していると、細部が違うことがあります。
当日はどの1問が出る?
本番でどの問題が出るかは、当日にならないと分かりません。だからこそ13問すべてを準備しておくのが基本です。「ヤマを張って数問だけ」は、外したときのリスクが大きすぎます。
技能で落ちても、また受けられる?
技能試験に落ちても、科目合格を使えば、2回チャンスがあります。都合が悪くてパスしなくてはならない方もこれで安心。
学科試験を受けなくても技能試験を受けることはできる?
次の条件に当てはまれば、学科試験を受けなくても技能試験を受験することが可能です。
- 前回又は前々回に第二種電気工事士学科試験に合格した人
- 高等学校、高等専門学校及び大学等において経済産業省令で定める電気工学の課程を修めて卒業した人
- 第一種、第二種又は第三種電気主任技術者免状の取得者
- 鉱山保安法第18条の規定による試験のうち、電気保安に関する事項を分掌する係員の試験に合格した人
- 旧自家用電気工作物施設規則第24条第1項(ヘ)及び(ト)の規定により電気技術に関し相当の知識経験を有すると認定された人
- 旧電気事業主任技術者資格検定規則による電気事業主任技術者の有資格者
まとめ:13問は「要素」で理解して、全部作る
候補問題13問は、数だけ見ると多く感じますが、攻略の道筋ははっきりしています。
- 13問から1問が出る・40分・欠陥1つで不合格
- 難易度は「要素」(3路4路・端子台・金属管/PF管など)で理解する
- 対策は全13問の複線図 → 実際に作る(時間を計る)→ 欠陥ゼロの自己チェック
候補が分かっている試験なので、準備した人が確実に受かります。
手を動かして、全13問を自分のものにしていきましょう。







