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CB無線は今どうなっているか?市民ラジオを作るメーカーは3社しかない

27MHzのポータブル無線機を手にした男性と驚く女性を描いた記事のアイキャッチ

CB無線って、今もやっている人がいるのかな

そう思って検索された方が多いのではないでしょうか。

制度はまだ残ってるの? そもそも無線機って売ってるの?

結論を先にお伝えします。

制度は今も生きています。免許も資格もいりません。

ただし、新しい技適を取って市民ラジオを作ったメーカーは、日本に3社しかありません

そして2026年8月12日に確認した時点で、その3社とも新品の受付が閉じています。

制度は残ってるのに、作る人がいなくなったってこと?

そういうことになります。

この記事では、第一級陸上無線技術士の私が、メーカー3社の公式発表と法令の条文を突き合わせて、CB無線が今どうなっているかを整理します。

あわせて、昔の無線機が今でも使える理由と、中古を買うときに必ず引っかかる落とし穴もお伝えします。

記事を書いた人

【きのぴぃ】

  • CB免許廃止前にサイタマAD720/AE215のコールサインを取得。〇〇年にわたり細々と無線活動中。
  • 電気工事士・第一級陸上無線技術士などの資格を持ち、電気・無線が得意です。
  • 電波新聞社 月刊「ラジオの製作」元ライター フリーライセンス無線を主軸にガジェット記事を執筆
  • 電波新聞社 アマチュア無線受験マニュアル企画記事担当
  • マガジンランド 月刊「Let’s HAMing」元ライター

目次

結論:制度は生きている。だが新品を注文できる窓が開いていない

制度は続いているが新品の注文ができないという結論をまとめた表

まず答えの表を置きます。

よくある疑問答え
まだ使えるのか使えます。制度に終了予定は公表されていません
新品は買えるのか今は注文できません。メーカー3社とも受付が閉じています
違法なのか合法です。ただし条件が3つあります
昔の無線機は使えます。ただし「免許状付き」は証明になりません

意外に思われるかもしれませんが、CB無線は今でもまったく合法に運用できる制度です。

免許の申請もいりません。無線従事者の資格もいりません。適合する無線機を買えば、その日から電波を出せます。

問題は、その無線機のほうです。

そんなに手に入りにくいものなの?

私が調べた範囲では、新しい技適を取った市民ラジオは、この国に千台あるかないかという規模でした。

その数字の根拠も後ほどお見せします。まずはメーカーの話からです。

市民ラジオを作ったメーカーは3社しかない

市民ラジオを作った3社の機種と最後の受付時期を並べた比較表

市民ラジオはかつて、ソニーや松下電器といった大手が作っていました。

しかし現在の技術基準、いわゆる新スプリアス規格に適合した無線機を世に出したのは、次の3社だけです。

メーカー機種価格(税・送料込)最後の受付現況
ポラリスプレシジョンBlackbird R1 Limited Edition195,900円2019年8月12日受付終了・完売
西無線研究所NTS115A179,700円2023年10月23日製造中止
西無線研究所NTS111B112,650円2023年10月23日製造中止
サイエンテックスSR-01X195,800円2026年3月16日注文受付終了

全部「終了」って書いてある……

そうなのです。1社ずつ見ていきます。

サイエンテックス SR-01X|19万5,800円の受注生産

現行機として最もよく名前が挙がるのが、サイエンテックスのSR-01Xです。

27MHz帯の市民ラジオで、新スプリアス規格に対応しています。メーカー直販価格は195,800円(税込・送料込/マイク付き)です。

販売のかたちが独特で、常時売っているわけではありません。受注生産です。

直近の受注期間は2026年3月3日から3月16日まででした。製品のお届けは7月下旬頃を予定と告知されています。

そして私が確認した2026年8月12日の時点で、販売ページの表示は「注文受付終了」でした。

さらに、受注受付の告知にはこう書かれています。

生産確定してから、約3ヶ月後を予定しています。但し、部品の入手状況や加工状況により、多少の変動があります。

予約申し込みの数が生産可能台数に満たない場合は、生産を中止することがあります

出典:サイエンテックス「市民ラジオ『SR-01X』受注受付開始についてのお知らせ」

お気づきになったでしょうか。

申し込みが集まらなければ、作られないのです。

買いたい人が少ないと、そもそも製品にならないんだ

受注生産というのはそういうものです。そしてこれは、この3社に共通しています。

西無線研究所 NTS115A・NTS111B|直近の募集は製造中止で終わった

西無線研究所は、27MHzの市民ラジオを長く手がけてきたメーカーです。

現在も2機種を掲載しています。

機種価格の内訳合計
NTS115Aポータブル機本体162,000円+税10%+送料1,500円179,700円
NTS111Bハンディ機101,500円+税10,150円+送料1,000円112,650円

NTS115Aは単三電池6本で動く1kgほどのポータブル機で、1.9mの大型ロッドアンテナを備えています。

NTS111Bは約400gのハンディ機です。製品ページには「資格・・・免許不要、すぐに使えます」と書かれています。

問題はここからです。

両機とも予約募集というかたちを取っていますが、その直近の募集ページに、こう書かれていました

NTS115Aの予約募集は締め切りました。残念ながら今回は製造中止ですが、前回の製造で余分に作った分については今回予約いただいた方に販売可能です。

出典:西無線研究所 NTS115A 予約募集(募集期間 2023年10月12日〜10月23日)

NTS111Bの予約募集は締め切りました。残念ながら、今回は製造中止になりました。ただし、前回の製造で余分に作った分については今回、予約いただいた方に販売可能です。

出典:西無線研究所 NTS111B 予約募集(同上)

「中止することがあります」じゃなくて、本当に中止になってる

ここが今回いちばんお伝えしたかったところです。

「作られないことがある」という注意書きではなく、実際に2機種とも作られませんでした。

そして両機の予約ページは、2023年10月の募集告知のまま更新が止まっています。新しい募集は確認できませんでした。

ただし前回製造分の余りを予約者に回すという記述はありますので、在庫がまったくないという意味ではありません。


もうひとつ、会社そのものについても告知があります。

株式会社西無線研究所は株式会社の組織を2023年10月末で解散しました。2024年1月から、引き続き個人事業の西無線研究所として営業しております。

出典:西無線研究所

営業は続いています。ただ、3社のうち1社は個人事業という体制になりました。

ポラリスプレシジョン Blackbird|2019年に「本当に今回が最後」

3社目がポラリスプレシジョン合同会社です。

2018年7月に、新技適対応の市民ラジオ「Blackbird」を発表しました。

周波数表示を備えた完全新設計の機種で、当時としては大きな話題になりました。

その後2019年に、2色の限定色として再生産が行われます。価格は195,900円(税・送料込)でした。

販売情報のページには、こう記載されています。

ご好評につき、生産決定、受付終了しました。お申込みありがとうございました。(2019/08/12更新)

出典:ポラリスプレシジョン合同会社 販売情報

この再生産について、無線メディアは部品調達の都合で「本当に今回が最後」と報じています。

つまり2019年8月12日が、Blackbirdを新品で申し込める最後の日でした。

もう7年も前なんだ

なお同社は、2018年11月にハンディタイプの「Bluebird」を開発中と発表しています。

ただし、この機種が実際に発売されたという記録を、私は確認できませんでした。

後ほどお見せする技適の一覧にも載っていません。

3社に共通する構造|高いから売れないのではない

3社を並べると、同じ構造が見えてきます。

市民ラジオはすべて受注生産か予約生産です。在庫を積んで店頭に並べるという売り方をしていません。

そしてサイエンテックスも西無線研究所も、申し込みが少なければ中止すると明記しています。

11万円から19万円という価格は確かに安くありません。

ですが、これは「高いから売れない」という話とは少し違います。

同じ時期に一定数の人が手を挙げないと、そもそも製品が存在しないのです。

買う人が集まるかどうかが、値段より先に来る。これが少量生産の世界です

価格や受注状況は変わります。この記事の数字は2026年8月12日に各社の公式ページで確認したものですので、実際に検討される際は必ず各社の最新情報をご覧ください。

新技適の市民ラジオは、この国に千台あるかないか

新技適を取得した市民ラジオの台数を機種別に比べた棒グラフ

では、新しい技適を取った市民ラジオは、いったい何台あるのでしょうか。

私は2023年4月に、市民ラジオメーカーの技適と工事設計認証の取得状況を数えたことがあります。

そのときの一覧が次のものです。

メーカー名機種名技適取得総数
株式会社サイエンテックスJCBT-17A7
株式会社サイエンテックスSR-01 PROTOTYPE-A6
ポラリスプレシジョン合同会社BLACKBIRD-EXP12
株式会社西無線研究所NTS111258
株式会社西無線研究所NTS111A121
株式会社西無線研究所NTS111B151
株式会社西無線研究所NTS111T1
株式会社西無線研究所NTS115407

合計すると953台になります。

千台いかないの……

ここは誤解のないように、条件を3つ添えておきます。

この953台という数字について
  • 2023年4月時点で私が数えたものです
  • 個人で技適を取られた方は、プライバシーの関係で除外しています
  • これは1台ずつ取る技術基準適合証明の数です。量産時に取る工事設計認証の分は台数が公表されないので含まれていません

ですので「新技適の市民ラジオは全部で953台だ」とは言えません。

正確には、1台ずつ技適を取った分だけで約950台ということになります。

工事設計認証を取っている機種は次のとおりです。こちらは量産に移る際に取るもので、それなりの台数が作られていると考えられます。

メーカー名機種名
株式会社サイエンテックスJCBT-17A
株式会社サイエンテックスSR-01 Rev.A
ポラリスプレシジョン合同会社BLACKBIRD

それでも、この表から見えてくるものがあります。

西無線研究所のNTS115が407台と突出しています。申請件数は数十台から百台近くとばらつきがありましたが、積み上げるとこの数になりました。

少量生産のメーカーとしては、大健闘だと思います

いずれにせよ、数千台、数万台という市場ではありません。

受注生産でなければ成り立たない規模だということが、数字からも分かります。

測定の方法や技適の取り方については 市民ラジオ(CB無線)の新技適測定方法についてのまとめ に詳しく書いています。

制度そのものは終わっていない

市民ラジオが合法になる3つの条件と8波の周波数を示した図

無線機が手に入りにくいという話と、制度が無くなるという話は別です。

市民ラジオの制度は、今も電波法の中にきちんと残っています。

免許も資格もいらない

根拠は電波法第4条第2号です。免許を要しない無線局として、次のように書かれています。

二十六・九メガヘルツから二十七・二メガヘルツまでの周波数の電波を使用し、かつ、空中線電力が〇・五ワット以下である無線局のうち総務省令で定めるもの

出典:電波法 | e-Gov法令検索

その「総務省令で定めるもの」の中身が、電波法施行規則第6条第3項です。

法第四条第二号の総務省令で定める無線局は、A三E電波二六・九六八MHz、二六・九七六MHz、二七・〇四MHz、二七・〇八MHz、二七・〇八八MHz、二七・一一二MHz、二七・一二MHz又は二七・一四四MHzの周波数を使用し、かつ、空中線電力が〇・五ワット以下であるものとする。

出典:電波法施行規則 | e-Gov法令検索

ここから、合法の条件は3つに整理できます。

市民ラジオが合法である3つの条件
  • A3E(振幅変調の電話)であること
  • 定められた8波の周波数を使うこと
  • 空中線電力が0.5W以下であること

そしてもうひとつ、これらを満たしていることを国の制度で確認済みの無線機、つまり適合表示無線設備であることが必要です。

使える8波は次の周波数です。

ch周波数ch周波数
1ch26.968MHz5ch27.088MHz
2ch26.976MHz6ch27.112MHz
3ch27.040MHz7ch27.120MHz
4ch27.080MHz8ch27.144MHz

免許不要で使える無線には、市民ラジオのほかにも特定小電力無線やデジタル簡易無線があります。

全体像は ライセンスフリー無線(フリラ)とは?免許も資格もいらない4バンドを比較 にまとめました。

旧規格機の使用期限は、延期されたまま止まっている

もうひとつ、制度の話で押さえておきたいことがあります。

かつて、旧規格で技適を取った無線機は平成34年、つまり2022年で使えなくなるとされていました。

バンドを守ろうと有志が自費で技適を取り、新しいメーカーが登場し、27MHzを巡る状況は一時かなり好転しました。

ところが、その期限は当分の間延長となりました。

それ以降、新しい動きはありません。

散々煽っておいてこれか、と肩透かしを食らった気持ちになったのは事実です

現時点で、市民ラジオの制度を終わらせるという予定は公表されていません。

昔の無線機が今も使えるのはなぜか

昭和58年1月1日に免許は失効し技適は機械に残ったことを示す図

ここからは、押し入れに眠っている昔の無線機の話です。

昭和の頃の市民ラジオって、今使ったら違法じゃないの?

そう思われるのが自然だと思います。ですが、法規上は使ってよいことになっています。

昭和58年1月1日に、免許制度が廃止された

市民ラジオのルーツは、免許が必要な簡易無線でした。

当時は型式検定という制度があり、それを通った無線機であれば、無線従事者の資格がなくても簡単に免許が得られました。

その免許制度が、昭和57年法律第59号によって廃止されます。施行日は昭和58年1月1日です。


このとき、経過措置として次のように定められました。

2 第四条第一項の改正規定の施行の際現に免許を受けている無線局のうち、改正後の電波法(以下「新法」という。)第四条第一項第二号の郵政省令で定める無線局に該当するものの無線設備は、第四条第一項の改正規定の施行の日に、新法第三十八条の二第一項の規定による技術基準適合証明を受けたものとみなす。

3 前項の無線局の免許は、第四条第一項の改正規定の施行の日に、その効力を失う。

出典:電波法附則(昭和五七年六月一日法律第五九号)抄/電波法 | e-Gov法令検索

条文の中の「第四条第一項第二号の郵政省令で定める無線局」というのが、市民ラジオのことです。

この2項と3項を並べると、その日に2つのことが同時に起きたと分かります。

対象昭和58年1月1日に起きたこと
無線局の免許効力を失った(=失効)
無線設備(機械)技術基準適合証明を受けたものとみなされた

免許は消えましたが、技適は機械のほうに残ったのです。

みなしは「人」ではなく「機械」に付いている

ここが分かりにくいところなので、もう少し丁寧に書きます。

条文が「みなす」と言っている対象は、無線局でも免許人でもありません。無線設備です。

じゃあ、免許を持ってた人以外が使ってもいいってこと?

そうなります。技適が付いているのは機械のほうなので、免許人でなくても使えます

当時、CBerの間では「免許イコール技術基準適合証明シール」という解釈がされていました。


実際に総合通信局へ問い合わせた方がいて、その回答は、免許状は法律上失効しているので無効であり、トランシーバー自体は無線局免許状がなくても使ってよいという意味だ、という話もありました。

この経緯は 市民ラジオ(CB無線)の新技適測定方法についてのまとめ にも書いています。

昔使っていたトランシーバーがまだ使えるというのは、喜ばしいことだと思いますが、そのままでは使えないようです

では、どの機械がその「みなし」の対象なのでしょうか。

条文をそのまま読めば、判断の手掛かりは免許状の有効期限です。

昭和58年1月1日の時点で有効な免許を受けていた無線設備が対象になります。

ところが、ここに大きな穴があります。

中古の「免許状付き」は、証明になっていない

免許状では個体を特定できず本体の技適マークで確かめると示した対比図

オークションで昔の市民ラジオを見ていると、「免許状付き」という出品を見かけることがあります。

これが合法に使える証拠だと受け取られがちです。

しかし、そうはなりません。

免許状に製造番号が書かれていない

理由は単純です。

当時の免許状には、無線機の製造番号が記載されていないのです。

私の手元にも当時の免許状がありますが、そこに製造番号の記載はありません。

ということは、その免許状がその無線機のものだって確かめられないの?

そのとおりです。免許状から個体を特定することが、原理的にできません。

免許状と無線機がセットで出品されていても、その免許状が目の前のその1台のものだと示すことはできないのです。

これは出品する側の落ち度ではありません。

免許不要になることを前提に作られた書類ではなかった、ということなのだと思います

当時の法規の側に、個体を紐づける仕組みが用意されていなかったという話です。

では中古を買うときは何を見るか

確実なのは、本体に技適マーク(適合表示)が付いているかどうかを見ることです。

新しい技適を取った機体であれば、書類の話に頼らずに済みます。

もうひとつ知っておいていただきたいのが、型式検定時代の無線機の実力です。

当時の市民ラジオには、受信回路がシングルスーパーヘテロダインで、感度を上げるために局部発振器の出力が大きめになっているものがあります。

型式検定の測り方では通っても、新技適の測定方法では一発でアウトになるものが少なくありません

私は実際にPanasonic RJ-410を測定器にかけてみたことがあります。

その結果は 市民ラジオ(CB無線)の新技適測定方法についてのまとめ に全部載せました。

壊れても、自分では直せない

中古を買うときに、もうひとつ見落とされがちな点があります。

技術基準適合証明を受けた無線機は、自分で修理することが法的にできません

メーカー以外の者が手を入れることで、電波の質が変わるおそれがあるからです。

平成27年に登録修理業者制度ができましたが、対象は「特別特定無線設備」に限られています。

携帯電話端末やデジタルコードレス電話などがこれにあたります。

CB無線は特別特定無線設備に含まれていませんので、この制度も使えません。

作っていたメーカーがもう無いと、直す先も無いってこと……

現行機でない限り、メーカー修理は受けられません。

中古を検討されるときは、ここまで含めて考えていただければと思います。

何をすると違法になるのか

日本の市民ラジオとアメリカのCBのチャンネル数と出力を比べた表

「CB無線は違法」という言い方を見かけることがあります。

これは正確ではありません。

違法になるのは、日本の基準に合わない無線機を使った場合です。


総務省は、取締りの対象についてこう説明しています。

不法市民ラジオとして利用される無線機の多くは、米国等海外で使用されているものであり、我が国の電波法の基準に合致していません。

出典:総務省 電波利用ポータル「不法無線局の特徴」

海外のCBは、日本の市民ラジオとまったく別の規格です。

項目日本の市民ラジオアメリカのCB
チャンネル数8波40ch
空中線電力0.5W以下4W

出力が8倍あります。周波数も番号の付き方も違います。

総務省は妨害の実例として、漁業無線や電話回線への影響を挙げています。

日本の8波に対応していない無線機は、そもそも適合表示無線設備ではありませんので、この記事では入手方法などは扱いません。

なお、日米でチャンネル番号がずれている理由については CB無線クラブの一覧が無い理由|4チャンネルは日本の番号ではない で詳しく突き合わせています。

聞くだけならどうなのか

電波法59条が禁じているのは漏らすことと窃用することだと示した図

送信しないで、受信だけするのはいいの?

電波法第59条を見てみます。

何人も法律に別段の定めがある場合を除くほか、特定の相手方に対して行われる無線通信(中略)を傍受してその存在若しくは内容を漏らし、又はこれを窃用してはならない。

出典:電波法 | e-Gov法令検索

禁じられているのは、漏らすことと窃用することです。

傍受そのものを禁じる条文にはなっていません。

送信をしなければ無線局にはなりませんので、受信機で27MHz帯を聞く分には免許も届出も不要です。

27MHz帯は電離層の状態によって、思いがけない遠くの電波が飛び込んでくる帯域です。

その仕組みについては 短波ラジオが怖い正体|不気味な音の4つの理由を無線技術士が解説 に書きました。

何が聞こえるのかは 短波ラジオで何が聞けるのか|4種類の中身と聞こえないときの原因 をご覧ください。

無線機が買えない今、始めるなら受信からというのは現実的な選択だと思います

受信して放送局に報告を送れば、確認証をもらえることもあります。

こちらは ベリカードはまだもらえる!発行中の局と廃止した局の一覧 にまとめました。

CB無線は今でも使えますか?

使えます。市民ラジオの制度は電波法第4条第2号に残っており、免許も無線従事者の資格も不要です。終了の予定は公表されていません。ただし使えるのは、A3E・定められた8波・空中線電力0.5W以下という条件を満たした適合表示無線設備に限られます。

市民ラジオの新品は買えますか?

2026年8月12日に確認した時点では、新規に注文できる窓が開いていませんでした。新技適に対応した無線機を出したメーカーはサイエンテックス・西無線研究所・ポラリスプレシジョンの3社ですが、サイエンテックスのSR-01Xは注文受付終了、西無線研究所の2機種は2023年10月の募集が製造中止、ポラリスプレシジョンのBlackbirdは2019年8月に受付を終えています。各社とも状況は変わりますので、最新の情報は公式サイトでご確認ください。

市民ラジオはいくらぐらいしますか?

直近に販売された価格は、税・送料込みで112,650円から195,900円でした。西無線研究所のハンディ機NTS111Bが112,650円、同社のポータブル機NTS115Aが179,700円、サイエンテックスのSR-01Xが195,800円、ポラリスプレシジョンのBlackbird R1 Limited Editionが195,900円です。いずれも受注生産または予約生産で、量産品ではありません。

昔の無線機をオークションで買っても使えますか?

昭和58年1月1日に免許を受けていた無線設備は、電波法附則の経過措置で技術基準適合証明を受けたものとみなされており、法規上は使用できます。ただし当時の免許状には製造番号の記載がないため、その免許状が目の前の1台のものだと証明することはできません。「免許状付き」という表示は、その個体の裏づけにはならないとお考えください。確実なのは、本体に技適マークが付いているかを確認することです。

免許や資格は必要ですか?

どちらも不要です。市民ラジオは電波法第4条第2号で免許を要しない無線局と定められており、無線従事者の資格も求められません。適合表示無線設備であれば、購入したその日から使えます。

聞くだけなら違法になりませんか?

電波法第59条が禁じているのは、傍受した通信の存在や内容を漏らすこと、そして窃用することです。傍受そのものを禁じる条文にはなっていません。受信機で聞く分には免許も届出も不要です。

制度は残り、作り手のほうが先に細っていった

CB無線が今どうなっているかを、ひとことでまとめます。

制度は生きています。細ったのは、無線機を作る側でした。

1980年代、27MHzには人があふれていました。チャンネルはクラブのものだと言われ、そこに出るには誰かの許しがいる、という時代さえありました。

その頃の話は CB無線クラブの一覧が無い理由|4チャンネルは日本の番号ではない に書きました。

今は、その帯域が静かになりました。制度は同じ場所に残っているのに、無線機のほうが先に手に入らなくなったのです。

もう始められないのかな

そうとは限りません。

受注は周期的に行われてきましたので、次の募集が出る可能性はあります。各社の告知を追いかけておく価値はあると思います。

そして受信であれば、今日からでも始められます。

8波だけの帯域ですが、免許も資格もなく誰でも出られる場所として、27MHzは今も制度の中に残っています。

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