デジタル簡易無線を買っても、誰と何を話せばよいのか分からず、受信だけで止まってしまう人は少なくありません。
コールサインの作り方やCQの出し方が分からないと、最初の送信は緊張するものです。

最初から難しい無線用語を使う必要はないよ。登録とチャンネルの使い方を押さえ、短く名乗るところから始めよう。
デジタル簡易無線の楽しさは、場所や時間で変わる電波を通じて、人とつながれることにあります。
本記事では、趣味用コールサインの決め方から、15chを使った初交信、応答がないときの確認順まで解説します。
これから機種を選ぶ場合は、先にデジタル簡易無線のおすすめ機種を確認すると、現行機の違いを把握できます。




記事を書いた人
【きのぴぃ】
- CB免許廃止前にサイタマAD720/AE215のコールサインを取得。〇〇年にわたり細々と無線活動中。
- 電気工事士・第一級陸上無線技術士などの資格を持ち、電気・無線が得意です。
- 電波新聞社 月刊「ラジオの製作」元ライター フリーライセンス無線を主軸にガジェット記事を執筆
- 電波新聞社 アマチュア無線受験マニュアル企画記事担当
- マガジンランド 月刊「Let’s HAMing」元ライター
デジタル簡易無線の楽しみ方を先に結論
デジ簡は、登録を済ませ、呼び出しの流れを覚えれば趣味の交信を始められます。
まずは送信前に知っておきたい3つの前提を整理しましょう。
| 確認項目 | 要点 | 次の行動 |
| 登録 | 資格試験は不要だが、送信前に登録が必要 | 登録状の交付を確認する |
|---|---|---|
| コールサイン | 趣味用の名札として自分で決められる | 短く聞き取りやすくする |
| 呼び出し | 15chは呼出専用 | 応答後は通話chへ移る |
デジ簡は資格不要でも登録は必要
デジタル簡易無線の登録局は、無線従事者の資格がなくても使えます。
ただし、購入直後から送信できるわけではなく、登録状の交付を受けてから運用するのが前提です。
登録と資格は別の話です。資格試験はありませんが、無線局の登録手続きは省略できません。
申請方法や費用は、デジタル簡易無線登録のやり方で順番に確認できます。


登録状交付後に運用する点は、アイコムの製品情報でも案内されています。
フリラ4バンドの中でデジ簡が向く人
デジ簡は、資格なしで趣味交信を楽しみたい人や、屋外で家族間連絡をしたい人に向きます。
登録局は最大5Wで、レジャーにも使えるため、遠くの局を探す移動運用とも相性がよい無線です。
フリラはデジ簡だけではありません。市民ラジオ、特定小電力、デジタル小電力コミュニティ無線にも、それぞれ違う面白さがあります。
4バンドの特徴は、ライセンスフリー無線(フリラ)とはで比較しています。


初心者は受信から始めてもよい
初日に無理をしてCQを出さず、まずは受信して話し方を覚える方法もあります。
15chやスキャン機能で聞いていると、よく使われる言葉や、交信が聞こえやすい場所と時間の傾向がつかめます。



聞くだけでも立派な準備だよ。PTTを押す前に、交信のテンポを耳で覚えておこう。
受信中は誤送信を避け、登録状交付前ならPTTを押さないように扱いましょう。
デジタル簡易無線でできる7つの楽しみ方
デジ簡の魅力は、単なる連絡手段にとどまらず、電波の届き方そのものを遊びにできる点です。
自分の生活に合う遊び方を1つ選ぶと、無理なく続けられます。
1. 知らない相手とのフリラ交信
デジ簡らしい楽しみ方は、CQを出し、そのとき電波が届いた相手と話すことです。
コールサイン、移動地、聞こえ方を交換するだけでも、偶然つながる面白さがあります。
長い会話は必要ありません。初交信なら、挨拶と場所、信号レポート、お礼だけでも十分です。
慣れてきたら、天候や移動先など、個人情報にならない短い話題を添えてみましょう。
2. 高台や山からの移動運用
高台や開けた場所へ移ると、建物や地形の影響が変わり、普段とは違う局が聞こえることがあります。
同じ無線機でも結果が変わるため、場所選びを含めて試すのが移動運用の魅力です。
安全と施設ルールが最優先です。立入禁止区域へ入らず、周囲の通行やほかの利用者を妨げない場所で運用します。
飛距離は固定値で考えず、見通し、遮蔽物、アンテナ、相手局の条件で変わるものとして記録しましょう。
3. キャンプや家族間の連絡
デジ簡は携帯電話回線を使わず、無線機同士で連絡できます。
キャンプ場や屋外活動で、家族や仲間の短い連絡手段として使える点も実用的です。
緊急時の通信を保証する機器ではありません。地形、電池、混信などで通じない場合も想定し、ほかの連絡手段と併用します。
集合場所や連絡時刻を先に決めておくと、無線が通じない場面でも行動しやすくなります。
4. 車載や自宅からの定点運用
同じ場所から定期的に受信すると、曜日や時間帯による聞こえ方の違いを比較できます。
車載機や固定運用は、移動地を変える楽しみとは別に、条件をそろえて観察できるのが長所です。
運転中の手持ち操作は避けます。車で使う場合は、安全な場所へ停車してから操作する運用を基本にしてください。
自宅では周囲への配慮を忘れず、長時間同じチャンネルを占有しないようにします。
5. 対応アンテナで届き方を試す
アンテナ交換に対応する登録局では、用途に合うメーカー指定品から選べます。
長さや設置場所を変えて比較すると、受信状態の変化を確かめる楽しみが増えます。
認証された構成を崩さないことが前提です。無線機やアンテナを独自に加工せず、取扱説明書とメーカーの適合表に従います。
これから本体を買うなら、アンテナ端子や運用形態も含めておすすめ機種の比較を確認してください。


6. ロールコールやイベントへ参加する
ロールコールは、主催局の呼びかけに参加局が順番に応答する運用です。
通常のCQより相手を見つけやすく、初交信のきっかけにもなります。
開催案内を先に確認します。使用チャンネル、開始時刻、応答方法は主催者ごとに異なるためです。
聞こえないときは無理に送信を重ねず、場所や時間を変えて次の機会を待ちましょう。
7. 交信ログを残す
交信後に記録を残すと、何が届き方に影響したのかを振り返れます。
日時、チャンネル、相手局、移動地、聞こえ方、使用機種やアンテナをメモしておきましょう。
- 日時と使用チャンネル
- 相手局のコールサインと移動地
- 自局の場所、機種、アンテナ
- 信号レポートや会話の要点
ログが増えるほど、自分の運用条件に合う場所と時間を見つけやすくなります。
コールサインは必要か|法定の呼出名称とは別


コールサインという言葉は、趣味の名乗り、機器の識別、アマチュア局の正式符号で意味が異なります。
3つを表で分けてから、趣味用コールサインの役割を見ていきます。
| 項目 | 趣味用コールサイン | 機器の呼出名称 | アマチュア局のコールサイン |
| 決める人 | 利用者自身 | 制度に基づき機器へ設定 | 国から指定 |
|---|---|---|---|
| 主な役割 | 音声上の名札 | 無線局の自動識別 | アマチュア局の正式な識別 |
| 申請 | 名称自体は申請しない | 無線局登録と関係する | アマチュア局の免許手続きと関係する |
| デジ簡での扱い | 趣味交信の慣習 | 趣味の名乗りとは別 | デジ簡の交信には使わない |
フリラのコールサインは音声で使うハンドルネーム
不特定の相手と交信するときは、本名の代わりに趣味用コールサインを名乗るのが一般的です。
相手のログにも残るため、無線上のハンドルネームと考えると分かりやすいでしょう。
趣味用の名札です。国から割り当てられる正式符号でも、機器の設定値でもありません。
聞き取りやすく、ほかの利用者と重なりにくい名前を用意すると交信が進めやすくなります。
機器内の呼出名称は自動送信される識別
デジタル簡易無線には、機器側で無線局を識別する呼出名称があります。
コールサインメモリーと呼ばれることもありますが、趣味用の名乗りとは別物です。
自分で作る趣味名ではありません。画面表示や識別機能の名称と、音声で名乗るパーソナルコールサインを混同しないでください。
呼出名称の指定基準は、全国陸上無線協会の資料で確認できます。
アマチュア無線の正式コールサインとも違う
アマチュア無線のコールサインは、アマチュア局の免許に伴って国から指定される正式な識別です。
一方、フリラの趣味用コールサインは利用者が決めるため、同じ言葉でも制度上の位置づけが異なります。
デジ簡はアマチュア無線ではありません。周波数、制度、無線機が異なるため、アマチュア機とデジ簡で直接交信するものではありません。
アマチュア無線の経験がある人も、デジ簡では登録局のルールに合わせて運用します。
趣味用コールサインの発声は法律上の義務ではない
デジタル簡易無線局では、法定の呼出名称を毎回音声で送る必要がない特例があります。
したがって、趣味用コールサインを作って名乗ること自体は法的義務ではありません。
義務ではなく、フリラ交信を円滑にする慣習です。不特定の相手と話すなら、名札として用意すると便利です。
通信方法の特例は、全国陸上無線協会の参考資料で確認できます。
デジタル簡易無線のコールサインの決め方
コールサインは、基本形を参考に候補を作り、声に出して重複を調べる順番で決めます。
法律上の固定形式ではないため、聞き取りやすさとプライバシーを優先してください。
| 構成 | 考え方 | 架空の例 |
| 地名 | 都道府県や広域名など、声で伝わる範囲 | とうきょう |
|---|---|---|
| 英字 | 2〜3文字程度で聞き分けやすくする | KN |
| 数字 | 2〜3桁程度で長くしすぎない | 123 |
| 完成例 | 候補を声に出し、重複を確認する | とうきょうKN123 |
基本形は「地名+英字+数字」
フリラでは、地名に英字と数字を続ける形が広く使われています。
たとえば「とうきょうKN123」のように組み立てると、地域と個体名を一度に伝えやすい構成になります。
地名+英字+数字は慣習です。法律で決められた形式ではないため、異なる形が直ちに違反となるわけではありません。
命名の背景は、FLRMのコールサイン解説も参考になります。
地名は細かすぎず、声で伝わるものを選ぶ
地名は都道府県名や広域名など、初めて聞く人にも伝わりやすいものが使いやすいでしょう。
小字や番地に近い細かな地名は、聞き返されやすいうえ、生活圏を絞り込まれる原因にもなります。
地名は住所の公開ではありません。活動地域を大まかに伝える目印として考え、細かくしすぎないのが無難です。
転居後も使い続けられるよう、将来変わりにくい広さを選ぶ方法もあります。
英字と数字は短く、聞き間違いにくくする
英字と数字は、無線越しに一度で聞き取れる短さを意識します。
英字2〜3文字と数字2〜3桁は扱いやすい目安ですが、絶対の文字数ではありません。



候補はスマホに録音して聞いてみよう。早口でも聞き分けられる名前なら交信で使いやすいよ。
BとD、MとNなど聞き違えやすい組み合わせは、声に出して確認すると失敗を減らせます。
検索・SNS・コールサインDBで重複を調べる
候補ができたら、検索エンジンやSNSで同じ表記を調べます。
ライセンスフリー無線コールサイン検索DBも、重複確認の補助手段になります。
1つの名簿だけで確定しないでください。登録制の正式名簿ではないため、未掲載や更新前の利用者がいる可能性があります。
完全一致が見つかったら英字か数字を変え、似た音の名前も避けると混同されにくくなります。
一度使い始めたら頻繁に変えない
コールサインは相手の交信ログに記録され、次回の交信で思い出してもらう手がかりになります。
頻繁に変更すると同じ人物だと分かりにくいため、長く使える名前を選びましょう。
短く、覚えやすく、変えにくい名前が基本です。流行語や一時的な所属名を入れると、あとで使いづらくなる場合があります。
候補を数日置いてから再び声に出すと、長期的に使えるか判断しやすくなります。
本名・生年月日・住所をそのまま入れない
趣味用コールサインは不特定の相手に聞かれる可能性があります。
本名、生年月日、番地、勤務先名など、本人を特定しやすい情報をそのまま組み込むのは避けましょう。
数字にも注意が必要です。誕生日や電話番号の一部ではなく、本人情報と結びつきにくい数字を選びます。
個人情報を守りつつ、相手が呼び返しやすい名前にするのがよいコールサインです。
初交信前に準備する5項目
初交信の前は、登録、設定、電源、安全、移動先チャンネルの5点を確認します。
1つずつ確認しておけば、送信後に慌てる場面を減らせます。
登録状が交付されているか確認する
最初に確認するのは、使う無線機の登録手続きが完了しているかです。
申請中や書類作成前なら送信せず、登録状の交付後に初交信へ進みます。
使う無線機の手続きを確認します。自分の利用形態に必要な登録を済ませ、登録状の交付後に送信してください。
個別登録と包括登録の選び方は、登録手続きの解説にまとめています。
現行機・音声方式・設定が相手と合うか確認する
同じチャンネル番号でも、機器の音声方式や設定が異なると通話できない場合があります。
特に旧機種を混在させる場合は、AMBEとRALCWI、ユーザーコード、秘話設定を確認しましょう。
聞こえない原因を電波だけに決めつけないこと。方式と設定の不一致は、場所を変えても解消しません。
旧機種を含む互換性は、AMBE方式とRALCWIの違いで詳しく確認できます。


バッテリーと予備電源を用意する
屋外運用では、受信だけのつもりでもスキャンや音量設定で電池を消費します。
出発前に満充電を確認し、長時間なら交換バッテリーや対応電源を用意しましょう。
充電方法と防水条件も確認します。対応する電源を使い、防水性能が成立する装着状態は機種の取扱説明書に従ってください。
電池残量が少ないと感じたら、送信回数を増やす前に安全な場所で充電してください。
交信場所と周囲の安全を確かめる
見通しのよい場所を探すときも、崖際、車道、立入禁止区域へ近づかないようにします。
アンテナを伸ばす前に周囲を見て、落雷のおそれや強風がある日は運用を見合わせましょう。
交信より安全を優先します。歩きながらや運転しながらの操作は避け、落ち着いて扱える場所を選んでください。
公共の展望台や公園では、施設の利用ルールと周囲の人にも配慮します。
空いている通話チャンネルを先に探す
15chでCQを出す前に、移動先として使う通話チャンネルを受信します。
音声が聞こえなくても少し待ち、チャンネルチェックをして利用中でないか確かめましょう。



移動先を先に決めておくと、15chで迷わず短く呼び出せるよ。
現行の地上利用機では、15ch以外の通話チャンネルから空きを選び、機種の表示と説明書に従います。
デジタル簡易無線の初交信を7ステップで実践


初交信は、受信、空き確認、呼び出し、移動、会話、終了の順に進めます。
7つに分けると長く見えますが、実際の呼び出しは短時間で終わります。
| 段階 | 使うch | すること |
| 1 | 15ch | ほかの呼び出しがないか受信する |
|---|---|---|
| 2 | 通話ch | 移動先が空いているか確認する |
| 3 | 15ch | 短くCQを出す |
| 4 | 15ch | 応答局のコールサインを聞く |
| 5 | 通話ch | 指定したチャンネルへ移る |
| 6 | 通話ch | 場所や聞こえ方を交換する |
| 7 | 通話ch | 終了を伝えてログを残す |
1〜3. ワッチして空きを確認し、15chで短くCQを出す
最初に15chを受信し、ほかの局が呼び出し中でないか確かめます。
次に移動先の通話チャンネルを確認し、15chへ戻って自局名、移動地、移動先を短く伝えます。
「CQデジタル、CQデジタル。こちらは、とうきょうKN123、〇〇移動です。入感局は21chでお願いします」
15chは呼出専用であることが、全国陸上無線協会の使用方法に示されています。
4〜5. 応答局を聞き取り、指定した通話chへ移る
応答があったら、相手のコールサインを聞き取り、分かった範囲で復唱します。
聞き取れなければ無理に推測せず、もう一度お願いしますと伝えて確認しましょう。
応答後は通話チャンネルへ移ります。15chに残って挨拶や自己紹介を続けず、先に案内したチャンネルへ切り替えてください。
移動後は相手の入感を待ち、相手局名を呼んでから会話を始めます。
6〜7. 場所と聞こえ方を交換し、終了後にログを残す
通話チャンネルでは、自分の移動地、相手の聞こえ方、短い挨拶を交換します。
初回は会話を広げすぎず、相手局名を確認できた時点で十分な成果です。
終わりを言葉で伝えます。お礼、自局のコールサイン、終了の順で伝えると、相手も交信が終わったと判断できます。
電源を切る前に日時とチャンネルをメモすれば、次回の運用につながります。
CQ・応答・終了の話し方テンプレート
初交信で使える短い発声例を、呼び出しから終了まで並べます。
唯一の正解ではないため、聞き取りやすい速さで自然に調整してください。
CQを出すときは自局名・移動地・移動先を伝える
呼び出しは「CQデジタル」を2回ほど繰り返し、自局のコールサインと移動地を続けます。
最後に移動先チャンネルを伝え、15chで待たせない流れにしましょう。
「CQデジタル、CQデジタル。こちらは、とうきょうKN123、〇〇移動です。入感局は21chでお願いします」
応答がなければ連続送信せず、少し時間を空けて再度試します。
CQに応答するときは相手局名から呼ぶ
応答では、先に相手のコールサインを呼び、続けて自分のコールサインを伝えます。
相手局名が一部しか聞き取れない場合も、聞こえた範囲を正直に伝えると会話を始められます。
「とうきょうKN123局、こちらは、かながわAB456です。受信しています」
名前の訂正を受けたら復唱し、相手の案内に従って通話チャンネルへ移ります。
チャンネル移動は短く確認する
呼び出した側は「21chへ移ります」と伝え、応答側は「了解」と返せば十分です。
移動先で聞こえないときは、すぐ15chへ戻って長く呼ばず、設定とチャンネル番号を確認します。
移動先でも一度受信します。直前まで空いていても、ほかの局が使い始めている可能性があるためです。
利用中なら別の空きチャンネルを探し、相手と移動先を改めて合わせます。
信号レポートは分かる範囲で伝える
信号レポートは、相手の音声がどの程度聞こえているかを伝える情報です。
表示値や慣習に自信がなければ、明瞭に聞こえていますなど、平易な言葉でも構いません。
数字を作らないことが大切です。表示の見方が分からないときは、音声の聞こえ方だけを伝えます。
例として「こちらには途切れず、はっきり聞こえています」と伝えれば十分です。
交信の終了はお礼と自局名を添える
終了するときは、交信へのお礼を伝え、自局のコールサインをもう一度名乗ります。
相手がまだ話すつもりなのか迷わないよう、終了する意思を言葉にしましょう。
「初交信ありがとうございました。こちらは、とうきょうKN123。これで終了します」
相手の終了も確認してから送信を終え、ログを記録します。
初心者が守りたいルールとマナー
登録局は業務とレジャーで共用されるため、法律と運用マナーの両方を意識します。
特に15chと送信のタイミングを意識すると、初心者でも落ち着いて参加できます。
15chでは長話をしない
現行の地上利用機では、15chは相手を呼び出すためのチャンネルです。
応答後も自己紹介や信号レポートを続けると、ほかの利用者が呼び出せなくなるため、速やかに移動します。
15chは待ち合わせ場所です。会話をする場所ではなく、相手を見つけて通話チャンネルへ案内する場所と覚えましょう。
移動先を決めてからCQを出せば、15chで考え込む時間を減らせます。
送信前に受信し、他局へ被せない
PTTを押す前に、チャンネルが利用中でないかを耳で確かめます。
一瞬静かでも相手局が話し終えていない場合があるため、数秒待ってから送信すると重なりを減らせます。
機能任せにしないこと。送信制御機能があっても、受信して周囲の利用状況を確かめる基本は変わりません。
業務通信が聞こえたら、その会話が終わるのを待つか別のチャンネルを選びます。
PTTを押して一呼吸置いてから話す
デジタル無線は、PTTを押した瞬間から声の先頭がそのまま届くとは限りません。
音声処理に時間がかかるため、PTTを押して一呼吸置き、最初の言葉が欠けないように話し始めます。



押す、少し待つ、話すの3拍子だよ。コールサインの先頭が切れにくくなる。
この注意は、アルインコの取扱説明書にも記載されています。
業務局の通信へ割り込まない
登録局のチャンネルは、趣味の利用者だけが使っているわけではありません。
仕事の連絡が聞こえるチャンネルでは、相手の通信が終わるまで送信しないのが基本です。
趣味局同士でも同じです。先に使っている人がいたら、空いている別のチャンネルへ移ります。
誰が優先かを争うより、空きを探すほうが早く穏やかに運用できます。
秘話でも個人情報や機密を話さない
秘話設定を使っても、会話内容が完全に外部へ漏れないと考えるのは危険です。
住所、電話番号、鍵の保管場所など、知られると困る情報は無線で送らないようにします。
音声は第三者に受信される前提で扱います。家族間連絡でも、公開されても困らない内容だけに絞りましょう。
待ち合わせは大まかな場所にとどめ、細かな住所は別の連絡手段で共有します。
長時間のチャンネル占有を避ける
通話チャンネルでも、同じ2局だけで長時間使い続けると、ほかの利用者が入りにくくなります。
会話が長くなったら一度区切り、周囲の利用状況を受信して確認しましょう。
共有の周波数です。譲り合いを意識すると、趣味局と業務局の双方が使いやすくなります。
初交信では挨拶と情報交換で一度区切るだけでも、十分に楽しめます。
呼んでも応答がないときの確認順
応答がないときは故障と決めつけず、場所、時間、設定、方式、機器の順で切り分けます。
一度に全部変えず、1項目ずつ試すと原因を見つけやすくなります。
| 症状 | 先に確認すること | 次の手段 |
| 何も聞こえない | 場所、時間、音量、チャンネル | 高く開けた場所や別の機会で試す |
|---|---|---|
| 相手は見えるが声が出ない | ユーザーコード、秘話、音声方式 | 双方の設定と方式を合わせる |
| 声が途切れる | 遮蔽物、電池、アンテナ | 安全な範囲で場所を変える |
| 旧機種と通じない | AMBEとRALCWI | 互換性の記事で型番を確認する |
場所を変え、高く開けた場所で試す
建物、地形、車体などの遮蔽物は、無線の届き方に影響します。
安全な範囲で数メートル移動したり、窓際や開けた場所を選んだりすると、受信状態が変わる場合があります。
高さだけを追わないでください。見通しと安全を両立できる場所を選び、立入禁止区域には入らないようにします。
同じ場所で聞こえなければ、時間や相手の有無も含めて次の項目へ進みます。
時間帯を変え、ロールコールへ参加する
応答がない理由は、単に受信範囲に趣味局がいないだけかもしれません。
連続してCQを出すより、別の時間に試したり、開催情報を確認してロールコールを聞いたりするほうが有効です。
特定の曜日や時刻を保証はできません。地域の運用状況は、受信と自分のログから少しずつ把握します。
イベントへ参加するときは、主催者の案内と運用方法に従ってください。
チャンネル・ユーザーコード・秘話を見直す
相手と同じチャンネルにいても、ユーザーコードや秘話設定が異なると音声をやり取りできない場合があります。
いったん設定画面を確認し、家族や仲間との通話なら双方の値をそろえることが必要です。
15chではユーザーコードや秘話を設定しません。呼び出した後に移る通話チャンネル側の設定を確認します。
設定名はメーカーごとに表示が異なるため、無線機の取扱説明書も参照しましょう。
AMBEとRALCWIの音声方式を確認する
旧機種を含む組み合わせでは、チャンネルが同じでも音声方式が合わず、通話できないことがあります。
AMBE方式とRALCWI方式は互換ではないため、型番ごとの対応方式を確認してください。
同じデジ簡という名前だけでは判断できません。中古機や世代の違う機種を組み合わせるときは、方式確認が重要です。
型番別の確認方法は、デジタル簡易無線が通信できない原因で整理しています。


機種と対応アンテナを見直す
場所と設定に問題がなければ、無線機の世代、出力設定、アンテナの装着状態を確認します。
アンテナが緩んでいないかを見て、交換する場合はメーカーが案内する適合品から選びます。
故障確認のために改造しないこと。設定を初期化する場合も、必要な値を控えて取扱説明書の手順に従います。
買い替え候補は、現行のデジタル簡易無線おすすめ機種から運用形態に合わせて選べます。


デジタル簡易無線のよくある質問
コールサイン、15ch、登録、CQで迷いやすい点を短く回答します。
デジタル簡易無線にコールサインは必須ですか?
趣味用コールサインを作り、音声で名乗ること自体は法的義務ではありません。ただし、不特定の相手と交信する際の名札として広く使われています。
趣味用コールサインは総務省へ申請しますか?
パーソナルコールサインの名称自体は申請しません。デジタル簡易無線局の登録は別に必要なため、登録のやり方を確認してください。
地名+英字+数字でないといけませんか?
法律で決められた形式ではありません。フリラで広く使われる慣習なので、聞き取りやすさと重複回避を優先して決めましょう。
15chでそのまま会話してよいですか?
15chは呼出専用です。応答を確認したら、1〜14または16〜82のうち空いている通話チャンネルへ速やかに移ります。
登録状が届く前に送信できますか?
送信は登録状が交付されてから行います。交付前に受信操作をする場合は、PTTを誤って押さないよう注意してください。
初心者でもCQに応答してよいですか?
登録済みの無線機を正しく使っていれば、初心者でも応答できます。相手局名、自分のコールサイン、受信できている旨を短く伝えましょう。
アマチュア無線局とデジ簡で交信できますか?
デジ簡はアマチュア無線とは周波数と制度が異なります。デジ簡同士で、対応する方式と設定を合わせて交信します。
何度呼んでも応答がない原因は何ですか?
相手がいないほか、場所、時間、ユーザーコード、秘話、音声方式、機器の組み合わせが考えられます。上の確認順で1項目ずつ切り分けてください。
まとめ|コールサインを決めて初交信へ進もう
デジタル簡易無線の楽しみ方は、場所と時間で変わる電波を通じて、人や仲間とつながることです。
趣味用コールサインは法的な呼出名称とは別で、交信を円滑にするハンドルネームとして自分で決められます。
登録がまだならデジタル簡易無線登録のやり方、機種選びからならデジタル簡易無線のおすすめ機種へ進んでください。
ほかのフリラも比較したい場合はライセンスフリー無線4バンドの違い、旧機種との互換性が不明ならAMBE方式とRALCWIの違いが次の入口になります。
最初の目標は1局との短い交信で十分です。登録とマナーを守り、受信から少しずつ自分の楽しみ方を広げましょう。








